【週刊】介護・福祉 News ダイジェスト|2026年5月30日~6月5日の注目トピックス

【週刊】介護・福祉Newsダイジェスト

■最新福祉情報サイト【介護キャンパス】

今週の介護・福祉分野では、令和8年6月臨時介護報酬改定に関する情報、在宅介護従事者の安全確保、令和8年8月からの補足給付見直し、介護テクノロジー補助事業、社会福祉法等改正案の審議状況など、実務者が確認しておきたい情報が続きました

特に介護報酬改定については、基本報酬等の見直し、処遇改善に関する加算、届出・算定要件が混同されやすい時期です。事業所ごとの対象サービス、算定できる加算、届出書類、適用開始時期は、厚生労働省資料や自治体通知で個別に確認する必要があります。

また、補足給付の見直しや社会福祉法等改正案は、利用者負担、ケアマネジャーの法定研修、地域のサービス提供体制にも関係します。施行済みの制度、周知段階の情報、法案段階の情報を分けて押さえることが大切です。

【★注目】令和8年6月臨時介護報酬改定への対応 処遇改善・生産性向上と各サービスの対象要件を確認

発信日:2026.06.01

要旨
令和8年6月からの臨時介護報酬改定について、厚生労働省の公表資料では、一部の基本報酬や加算、届出様式等の見直しが示されています。人手不足や物価高騰を背景に、介護分野の処遇改善や生産性向上に関する対応が大きな論点となっています。

ただし、今回の改定では、基本報酬等の見直し対象となるサービスと、処遇改善に関する加算や上乗せ要件の対象となるサービスを分けて確認する必要があります。居宅介護支援、訪問看護、訪問リハビリテーション等についても、どの部分が改定対象となっているのか、各サービスの算定構造、加算名、加算率、届出要件を厚生労働省資料や自治体通知で個別に確認してください。

見出しだけで「自事業所も新たな処遇改善加算を算定できる」と判断しないことが、今回の確認ポイントです。

出典:介護ニュースJoint、厚生労働省「令和8年度介護報酬改定について」

元記事URLhttps://www.joint-kaigo.com/articles/46386/

介護報酬、12%の引き上げを要請 介護職の賃金を2030年までに全産業平均へ=介ホ協

発信日:2026.06.01

要旨
全国介護付きホーム協会は、来年度の報酬改定に向け、厚生労働省老健局に要望書を提出しました。物価高騰、運営コストの増大、人材不足の深刻化を背景に、介護職員の賃金水準を2030年までに全産業平均へ近づけるため、基本報酬12%の引き上げが必要だとしています。

あわせて、生産性向上推進体制加算の見直し、補助金対象機器の拡大、職業紹介手数料の適正化、外国人材の活躍支援、カスタマーハラスメント対策なども盛り込まれています。現時点では、事業者団体による要望であり、制度として決定した内容ではありません。2027年度介護報酬改定を見据えた業界要望として確認しておきたい情報です。

出典:介護ニュースJoint

元記事URLhttps://www.joint-kaigo.com/articles/46413/

【★注目】ケアマネ訪問時の安全確保を徹底 厚労省、同行訪問経費の活用も提示

発信日:2026.06.04

要旨
厚生労働省は、介護支援専門員など在宅介護従事者の安全確保について、都道府県・市町村に周知しました。埼玉県川口市で介護支援専門員が利用者宅で危害を加えられ死亡した事件を受けた対応です。

介護保険最新情報Vol.1508で周知された内容として、利用者や家族との間で深刻なトラブルに発展するおそれがある事案について、職員個人に対応を委ねず、事業所として安全確保策を講じることの重要性が示されています。

同行訪問、複数名対応、関係機関との連携、記録の共有などは、法令上の義務と断定するものではありませんが、組織運用上は早急に点検したい事項です。地域包括支援センター、保健所、法律専門家、警察等との日頃からの連携も確認しておきたいポイントです。

出典:シルバー産業新聞/ケアニュース、厚生労働省・介護保険最新情報Vol.1508

元記事URLhttps://www.care-news.jp/news/3bc6v

埼玉・川口のケアマネ殺害、日本介護支援専門員協会が声明

発信日:2026.06.02

要旨
埼玉県川口市で介護支援専門員が殺害された事件を受け、日本介護支援専門員協会は声明を発表しました。声明では、犠牲となったケアマネジャーへの哀悼と遺族へのお悔やみを示すとともに、事件を強く非難しています。

詳細な背景は警察の捜査中であり、憶測に基づく判断は避ける必要があります。一方で、在宅介護の従事者が単独で利用者宅を訪問する業務特性を踏まえると、訪問時の安全確保、暴力リスク、カスタマーハラスメント対応、緊急時の連絡体制を組織として確認する必要性は高まっています。

個人の注意喚起にとどめず、事業所の安全管理体制として見直す視点が求められます。

出典:シルバー産業新聞/ケアニュース

元記事URLhttps://www.care-news.jp/news/wp2RU

【★注目】令和8年8月から補足給付を見直し 食費・居住費と所得基準の変更に注意

発信日:2026.06.03

要旨
厚生労働省は、令和8年8月1日から適用される特定入所者介護サービス費、いわゆる補足給付の見直しについて周知しました。介護保険施設やショートステイを利用する低所得者の食費・居住費について、基準費用額と負担限度額が見直されます。

第3段階の一部利用者では、食費・居住費がともに引き上がる場合、試算例として月30日換算で4,800円程度の負担増となるケースがあります。ただし、これは一部の区分における目安であり、すべての利用者に当てはまるものではありません。

さらに、利用者負担段階の判定基準も見直されるため、所得段階そのものが変わる利用者がいないか、施設、相談員、事務職、ケアマネジャーは個別に確認する必要があります。実際の影響額は、利用者の負担段階、施設種別、居室区分、利用日数によって異なります

出典:シルバー産業新聞/ケアニュース、厚生労働省・介護保険最新情報Vol.1506

元記事URLhttps://www.care-news.jp/news/0nqRR

介護保険最新情報Vol.1510 介護現場の生産性向上に関するビギナーセミナー等の周知

発信日:2026.06.03

要旨
厚生労働省は、介護保険最新情報Vol.1510として、令和8年度「介護現場の生産性向上に関する普及加速化事業」に関するセミナー参加案内・周知を発出しました。

これは新たな義務化そのものを示す通知ではなく、生産性向上に関する普及啓発・研修機会の案内として位置づけられます。生産性向上は、職員の負担軽減、ケアの質の向上、職場環境改善を一体的に進めるテーマです。

今後、処遇改善加算、テクノロジー導入、業務改善の取組とも関連しやすいため、これから委員会運営やICT導入を進める事業所にとって、基礎を確認する機会となります。

出典:厚生労働省・介護保険最新情報Vol.1510

元記事URLhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/index_00010.html

2026年度 介護テクノロジー関連補助事業 都道府県の実施状況を更新

発信日:2026.06.03

要旨
シルバー産業新聞は、2026年度の介護テクノロジー関連補助事業について、都道府県ごとの実施状況を更新しています。補助対象や補助率、募集時期、対象機器は自治体によって異なるため、全国一律の制度として扱わず、各都道府県の公募要領を確認する必要があります。

見守り機器、インカム、介護ソフト、Wi-Fi環境整備、導入前後の定着支援、第三者による業務改善支援などが対象となる場合があります。事業所にとっては、機器購入そのものよりも、導入目的、業務改善計画、職員への定着支援を含めて検討することが実務上のポイントになります。

出典:シルバー産業新聞/ケアニュース

元記事URLhttps://www.care-news.jp/useful/uSDgF

社会福祉法等改正案が衆院通過 特定地域サービスやケアマネ法定研修見直しを含む法案段階の内容

発信日:2026.05.30

要旨
社会福祉法等の一部を改正する法律案が、衆議院を通過し、参議院での審議に移っています。現時点では法案段階であり、成立後に施行日、対象範囲、経過措置、具体的な運用が示されることになります。

改正案には、中山間・人口減少地域などで地域の実情に応じた配置基準や包括的な評価の仕組みを導入可能とする特例介護サービスの類型「特定地域サービス」の新設、頼れる身寄りがいない高齢者等への日常生活・入院等の手続・死後事務支援、有料老人ホームの登録制度、電子資格確認の導入などが盛り込まれています。

また、介護支援専門員に係る研修受講を要件とした更新の仕組みを廃止するなど、法定研修の見直しも含まれます。実務への適用は、法案成立後の公布、施行日、関係通知を確認して判断する必要があります。

出典:福祉新聞、厚生労働省「社会福祉法等の一部を改正する法律案の概要」

元記事URLhttps://fukushishimbun.com/seiji/45412

まとめ

今週は、介護報酬、補足給付、在宅従事者の安全確保、社会福祉法等改正案など、現場実務に関係する情報が集中しました。

ただし、それぞれの情報は制度上の段階が異なります。令和8年6月臨時介護報酬改定は、各サービスの算定構造や届出要件を確認する内容です。補足給付の見直しは、利用者ごとの負担段階や所得基準を確認する必要があります。社会福祉法等改正案は、現時点では法案段階であり、成立後の施行日や運用通知を待って実務対応を整理することになります。

見出しだけで判断せず、事業所のサービス種別、利用者の状態、自治体の周知内容を照合しながら確認していくことが大切です

☆今週の注目記事を梅沢が読む!

今週、私が特に注目したのは、在宅介護従事者の安全確保に関する動きです。

介護・福祉の仕事は、人の生活に深く関わる仕事です。そのため、利用者や家族との信頼関係を大切にする姿勢は欠かせません。一方で、職員が危険や不安を一人で抱え込む状態は、支援の継続性にも影響します。

今回の通知は、ケアマネジャーや訪問系職員だけでなく、相談援助職、管理者、法人本部にも重い問いを投げかけています。訪問前の情報共有、複数名対応の判断、記録、警察や行政との連携、カスハラ対応方針の明文化など、組織として備えるべき課題は少なくありません。

現場の善意だけに頼る支援から、職員を守りながら利用者支援を継続する体制づくりへ。今週のニュースは、その転換点として読む必要があると感じています。

参考・出典

・厚生労働省「令和8年度介護報酬改定について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00073.html

・厚生労働省「介護保険最新情報掲載ページ」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/index_00010.html

・厚生労働省「第221回国会(令和8年特別会)提出法律案」
https://www.mhlw.go.jp/stf/topics/bukyoku/soumu/houritu/221.html

・介護ニュースJoint
https://www.joint-kaigo.com/

・シルバー産業新聞/ケアニュース
https://www.care-news.jp/news

・福祉新聞
https://fukushishimbun.com/

この記事について

編集・解説:梅沢佳裕(ベラガイア17 人材開発総合研究所 代表/最新福祉情報 Blog「介護キャンパス」主宰)

介護・福祉分野の制度動向、現場実務、研修企画に関する情報を継続的に発信しています。本記事では、各媒体で公表されたニュース・記事をもとに、介護・福祉現場に関わる動きを横断的に整理し、要点がつかみやすい形で解説しています。

関連リンク

介護キャンパスのトップページはこちら

【週刊】介護・福祉Newsダイジェストの一覧はこちら

梅沢 佳裕

ベラガイア17 人材開発総合研究所 代表
最新福祉情報サイト【介護キャンパス】主宰
梅沢 佳裕

社会福祉士・介護支援専門員・アンガーマネジメントファシリテーター他。
東京都を拠点に、介護・福祉事業所の人材育成、管理職研修、法定研修、制度改正対応、BCP、カスタマーハラスメント対策などをテーマに、研修講師・コンサルティング・執筆活動を行っています。

最新福祉情報サイト【介護キャンパス】では、介護保険制度、介護報酬改定、虐待防止、身体拘束廃止、介護記録、ケアマネジメント、人材育成など、介護・福祉現場に必要な情報を実務者目線で発信しています。
公的資料や最新通知を確認しながら、制度と現場実践をつなぐ分かりやすい解説を心がけています。

梅沢 佳裕をフォローする
タイトルとURLをコピーしました