【週刊】介護・福祉 News ダイジェスト|2026年7月4日~7月10日の注目トピックス

【週刊】介護・福祉Newsダイジェスト

■最新福祉情報サイト【介護キャンパス】

今週の介護・福祉分野では、2027年度(令和9年度)介護報酬改定に向けた議論が引き続き大きく動きました。

第260回社会保障審議会・介護給付費分科会では、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院、特定施設入居者生活介護が取り上げられました。施設系サービスの経営、医療機関との連携、人材確保、生産性向上などが主な論点です。

実務面では、介護職員等処遇改善加算の実績報告書様式の一部差し替えが周知されました。これから提出する事業所・施設は最新様式を使用し、すでに提出済みの場合は、再提出の要否を管轄する指定権者の案内で確認してください。

居宅介護支援では、特定事業所加算の24時間連絡体制をめぐる要望や、ケアマネジャーの処遇改善、安全対策の強化を求める動きも見られました。

今週は、施設系サービス、処遇改善加算、ケアマネジメント、生産性向上に関する情報が重なった1週間です。

【★注目】介護施設と協力医療機関との連携、老施協が完全義務化の見送りを要請

発信日:2026.07.10

要旨
2027年度(令和9年度)介護報酬改定に向けた介護給付費分科会で、特養や老健など介護施設と協力医療機関との連携体制が取り上げられました。全国老人福祉施設協議会は、2024年度介護報酬改定で経過措置が設けられた、一定の要件を満たす協力医療機関を定める取扱いについて、経過措置終了後の完全義務化を見送るよう要請しています。要件を満たす協力医療機関を確保できていない施設もあり、経過措置の延長や運用の弾力化を求める声が出ています。現時点では要請・議論段階であり、今後の介護報酬改定や経過措置の扱いを確認する必要があります。

出典:社会保障審議会・介護給付費分科会資料をもとにしたJoint編集部記事/介護ニュースJoint

元記事URLhttps://www.joint-kaigo.com/articles/47341/

【★注目】特養・老健の基本報酬「異次元の増額を」 審議会で関係団体から要請相次ぐ

発信日:2026.07.09

要旨
厚生労働省は、2027年度(令和9年度)介護報酬改定に向けた介護給付費分科会で、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの施設系サービスを取り上げました。共通の論点として「安定的にサービスを提供するための方策」が示され、関係団体からは物価高騰、人材不足、経営環境の厳しさを背景に、基本報酬の大幅な引き上げを求める意見が相次いでいます。厚生労働省の調査では、特養や老健の利益率が全サービス平均を下回る状況も示されました。現時点では関係団体や委員から出された意見であり、基本報酬の引き上げが決まったわけではありません。

出典:社会保障審議会・介護給付費分科会資料をもとにしたJoint編集部記事/介護ニュースJoint

元記事URLhttps://www.joint-kaigo.com/articles/47330/

【★注目】処遇改善加算の実績報告書、厚労省が一部修正版に差し替え 提出時は最新版を確認

発信日:2026.07.09

要旨
厚生労働省は、2026年7月8日付の介護保険最新情報Vol.1522で、介護職員等処遇改善加算に関する様式例の一部差し替えを周知しました。対象は、現在提出期間を迎えている令和7年度(2025年度)分と、令和8年度(2026年度)分の別紙様式3(実績報告書)です。通常版・大規模版の計算式や記入メモなどが修正されています。今回の差し替えは、介護職員等処遇改善加算の算定要件そのものを変更するものではありません。これから作成・提出する事業所は、最新様式をダウンロードして使用してください。旧様式で提出済みの場合は、再提出の要否を都道府県・市区町村など指定権者の案内で確認しましょう。

出典:厚生労働省・介護保険最新情報Vol.1522をもとにしたJoint編集部記事/介護ニュースJoint

元記事URLhttps://www.joint-kaigo.com/articles/47310/

居宅介護支援の特定事業所加算、24時間体制の見直しをケアマネ協会が要望

発信日:2026.07.08

要旨
日本介護支援専門員協会は、自民党の日本ケアマネジメント推進議員連盟の総会で、2027年度(令和9年度)介護報酬改定に向けた要望書を提出しました。要望には、居宅介護支援の基本報酬引き上げ、処遇改善加算の拡充に加え、特定事業所加算を算定する事業所に求められる24時間連絡体制の見直しが盛り込まれています。勤務時間外にも担当ケアマネジャーが携帯電話を所持して対応せざるを得ない運用の負担を踏まえ、併設施設やオンコール代行事業所による一次対応など、柔軟な運用を認めるよう提案しています。現時点では要望段階であり、算定要件の変更は決まっていません。

出典:日本介護支援専門員協会の要望を伝えるJoint編集部記事/介護ニュースJoint

元記事URLhttps://www.joint-kaigo.com/articles/47298/

自民ケアマネ議連、居宅介護支援の基本報酬アップや処遇改善を決議

発信日:2026.07.07

要旨
自民党の日本ケアマネジメント推進議員連盟は総会を開き、ケアマネジャーの処遇改善を柱とする決議をまとめました。2027年度(令和9年度)介護報酬改定を見据え、ケアマネジャーの専門性や業務内容に見合う賃金水準、居宅介護支援の基本報酬引き上げ、安全対策の強化などを求めています。背景には、地域で期待される役割の拡大、業務負担の増加、人材不足の深刻化があります。議員連盟としての決議であり、国の介護報酬改定として確定した内容ではありません。居宅介護支援やケアマネジメントの今後を考えるうえで注目したい動きです。

出典:日本ケアマネジメント推進議員連盟の総会を伝えるJoint編集部記事/介護ニュースJoint

元記事URLhttps://www.joint-kaigo.com/articles/47254/

介護保険最新情報Vol.1521 住宅改修等の点検・福祉用具購入・貸与調査の取組促進を周知

発信日:2026.07.08

要旨
厚生労働省は、2026年7月8日付の介護保険最新情報Vol.1521で、介護給付適正化における住宅改修等の点検および福祉用具購入・貸与調査の取組促進について周知しました。手引きの第二版には、住宅改修の点検、福祉用具購入・貸与調査、多職種連携、給付判断事例などが整理されています。本事務連絡は、全国一律の新たな給付基準を定めるものではありません。各保険者が既存の制度枠組みの中で点検や調査を進める際の参考資料として位置づけられています。必要書類や確認方法は自治体によって異なる場合があるため、利用者が居住する自治体の運用も確認しておきたい内容です。

出典:厚生労働省・介護保険最新情報Vol.1521/WAMNET

元記事URLhttps://www.wam.go.jp/gyoseiShiryou/detail-list?bun=020060090

SOMPOケア、介護特化型AI記録作成ツールを全国約1100拠点に導入

発信日:2026.07.08

要旨
SOMPOケアが、介護特化型AI記録作成ツール「noman」を全国約1,100拠点へ導入した取組が報じられました。導入対象は約3,500名で、担当者会議、モニタリング面談、カンファレンス、委員会、職員面談などの記録・議事録作成に活用されています。大手法人による自主的な介護DXの取組であり、介護保険制度上の義務ではありません。すべての事業所に同じ運用が直ちに広がるものでもありませんが、記録作成の負担軽減や、職員が利用者支援に向き合う時間を確保する取組として参考になります。導入時には、個人情報の取扱い、出力内容の確認、誤変換への対応など、事業所内の運用ルールも整えておく必要があります。

出典:SOMPOケアのAI活用を伝えるJoint編集部記事/株式会社scovilleプレスリリース

元記事URLhttps://www.joint-kaigo.com/articles/47270/

☆今週の注目記事を梅沢が読む!

今週、私が特に注目したのは、施設系サービスをめぐる介護報酬改定の議論です。

特養や老健は、地域の高齢者介護を支える中核的な存在です。一方で、物価高騰、人材不足、医療ニーズの高まりが施設運営を圧迫しています。関係団体から基本報酬の引き上げを求める声が強まる背景には、こうした厳しい経営環境があります。

協力医療機関との連携も、施設だけで整えられるものではありません。地域によっては要件を満たす医療機関の確保が難しく、医療機関側の受入体制にも限界があります。

今週の議論からは、報酬、人材、医療連携、生産性向上が密接につながっていることが見えてきました。施設が地域で役割を果たし続けるために、複数の制度課題をどのように組み合わせて解決するのか。 2027年度改定に向けて、今後も丁寧に追っていきたいテーマです。

この記事について

編集・解説:梅沢佳裕(ベラガイア17 人材開発総合研究所 代表/最新福祉情報 Blog「介護キャンパス」主宰)

介護・福祉分野の制度動向、現場実務、研修企画に関する情報を継続的に発信しています。本記事では、各媒体で公表されたニュース・記事をもとに、介護・福祉現場に関わる動きを横断的に整理し、要点がつかみやすい形で解説しています。

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梅沢 佳裕

ベラガイア17 人材開発総合研究所 代表
最新福祉情報サイト【介護キャンパス】主宰
梅沢 佳裕

社会福祉士・介護支援専門員・アンガーマネジメントファシリテーター他。
東京都を拠点に、介護・福祉事業所の人材育成、管理職研修、法定研修、制度改正対応、BCP、カスタマーハラスメント対策などをテーマに、研修講師・コンサルティング・執筆活動を行っています。

最新福祉情報サイト【介護キャンパス】では、介護保険制度、介護報酬改定、虐待防止、身体拘束廃止、介護記録、ケアマネジメント、人材育成など、介護・福祉現場に必要な情報を実務者目線で発信しています。
公的資料や最新通知を確認しながら、制度と現場実践をつなぐ分かりやすい解説を心がけています。

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