介護福祉士国家試験の勉強を続けていると、科目によって手応えに差が出てきます。
「社会の理解は制度が混ざってしまう」「認知症の理解は選択肢で迷う」「医療的ケアになると正答率が下がる」など、苦手な分野が見えてくる時期です。
中盤に入った今は、苦手科目のどこでつまずいているのかを確認し、復習する範囲を絞ることがポイントになります。
科目全体を最初からやり直すより、間違えた問題を手がかりにすると、戻るべき内容が見つけやすくなります。
苦手の原因を4つに分ける
同じ不正解でも、間違えた理由はさまざまです。
まずは、誤答や迷った問題を次の4つに分けてみましょう。
① 基本知識が抜けている
専門用語、制度、疾患、身体機能などを正確に覚えていない。
② 似た知識を混同している
制度の対象者、認知症の原因疾患、障害の特徴などを取り違えている。
③ 知識を生活場面に結びつけられていない
用語は覚えているものの、事例の中で必要な支援や観察を判断できない。
④ 問題文や選択肢の読み取りで迷っている
利用者の状態や設問の条件を見落としたり、二つの選択肢から決めきれなかったりする。
「社会の理解が苦手」と科目全体で捉えるより、どこで失点しているかを具体的に見ると、復習の内容を決めやすくなります。
基本知識が抜けている場合は関連項目まで確認する
知識が抜けていた問題は、そのテーマの周辺まで確認します。
たとえば「社会の理解」で第1号被保険者と第2号被保険者を混同した場合は、被保険者の区分だけを覚え直すより、保険者、要介護認定、保険給付など、介護保険制度の基本的な仕組みまで確認した方が理解につながります。
「発達と老化の理解」でサルコペニアがあいまいだった場合は、フレイルや廃用症候群も一緒に確認します。
似た概念を並べてみると、それぞれの特徴が見えやすくなります。
基本用語の確認には一問一答も使えます。間違えたテーマを確認したら、数日後に同じ内容へ戻り、覚えているか確かめます。
似た制度や用語は「違い」を説明できるようにする
介護福祉士国家試験には、似た制度や専門用語が数多く出てきます。
たとえば、
- 成年後見制度と日常生活自立支援事業
- フレイルとサルコペニア
- アルツハイマー型認知症とレビー小体型認知症
- 介護給付と予防給付
などです。
混同が続く場合は、「対象者」「特徴」「目的」「支援との関係」など、比較する項目を決めて確認します。
細かなノートを作り込む必要はありません。
試験で選択肢を読んだときに、それぞれの違いを自分の言葉で説明できる状態を目安にします。
事例問題は「知識から支援まで」をつなげる
介護福祉士国家試験では、利用者の状態や生活状況を読み取り、適切な対応を考える問題も出題されています。
事例になると迷う場合は、覚えた知識を生活場面まで広げて確認します。
たとえば嚥下機能であれば、
嚥下のしくみ → 誤嚥の危険 → 食事中の観察 → 食事姿勢や支援
という流れで考えます。
むせ、湿性嗄声(痰や唾液が絡んだような湿った声)、食事量、口腔内の状態など、介護福祉職が日常の支援で確認する情報とも結びつきます。
認知症についても、症状の名称だけを覚えるより、本人の生活への影響、不安や混乱が生じる背景、介護福祉職としての支援まで関連づけると、事例問題を読みやすくなります。
専門職として日頃見ている利用者の生活を思い浮かべながら学ぶことが、知識の理解を深めます。
正解した「迷った問題」も復習する

復習するのは、不正解だった問題だけではありません。
正解した中にも、
「最後まで二つで迷った」
「消去法で選んだ」
「根拠は分からないが当たった」
という問題があります。
こうした問題は、次に出題の角度が変わると間違える可能性があります。
正答の根拠を確認し、ほかの選択肢についても不適切な理由を見ておきます。
特に「最も適切なもの」を選ぶ設問では、利用者の状態、問題文に示された条件、介護福祉職としての役割を踏まえて判断します。
正答できたかどうかに加えて、根拠を説明できるかまで確認することが、中盤の復習では役立ちます。
苦手科目はテーマを小さく区切る
苦手な科目が複数あると、すべてを一度に進めたくなることがあります。
実際の復習では、科目の中をさらに小さく区切った方が取り組みやすくなります。
たとえば、
社会の理解 → 介護保険制度
認知症の理解 → 原因疾患と特徴
こころとからだのしくみ → 食事と嚥下
医療的ケア → 喀痰吸引
というように、数日間で確認できる範囲まで絞ります。
一つのテーマについて問題を解き、関連する基礎知識を確認し、再度解いてみる。この流れを繰り返しながら次のテーマへ進みます。
苦手科目全体を一度に克服しようと考えると、学習量が大きく見えてしまいます。
以前間違えた問題を、次に出会ったときには根拠を持って解けるようにする。
まずは、そこを目標にしてみてください。
まとめ|苦手科目は誤答の原因から復習する
苦手科目の復習では、間違えた問題をそのまま解き直すだけでは、同じ失点を繰り返すことがあります。
確認したいのは、次の4点です。
- 基本知識が抜けていないか
- 似た制度や用語を混同していないか
- 知識を生活場面や支援に結びつけられているか
- 問題文や選択肢を正確に読み取れているか
原因が分かれば、参考書へ戻る範囲も決まります。
中盤の時期は、苦手科目を一気に仕上げることより、自分が繰り返し間違えるところを見つけ、少しずつ解ける問題へ変えていくことが実際的です。
一つずつ誤答を減らしながら、秋以降の過去問学習へつなげていきましょう。
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