厚生労働省は令和8年8月17日、介護保険最新情報Vol.1536「令和八年熊本地震による災害に対処するための要介護認定有効期間及び要支援認定有効期間の特例に関する省令等の施行等について」を発出しました。
令和8年熊本地震により、市町村が要介護認定・要支援認定の更新事務を行うことが難しい状況を踏まえ、認定有効期間を延長できる特例が設けられました。
あわせて、介護サービス事業者の指定や施設の開設許可、介護支援専門員証など、一定の行政上の権利利益についても特例が示されています。
今回のポイント
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 通知番号 | 介護保険最新情報Vol.1536 |
| 発出日 | 令和8年8月17日 |
| 認定特例の対象地域 | 令和8年熊本地震で災害救助法が適用された市町村の区域 |
| 認定有効期間 | 12か月までの範囲内で市町村が定める期間を合算可能 |
| 認定特例の対象 | 令和8年7月28日~令和9年7月31日に満了するもの |
| 特定権利利益 | 告示で指定されたものの満了日を令和9年1月27日とする措置 |
| 施行・適用 | 令和8年8月17日 |
要介護・要支援認定の有効期間を最大12か月延長
認定有効期間の特例は、令和8年熊本地震に際して災害救助法が適用された市町村の区域内に住所を有する被保険者が対象です。
対象となる要介護認定・要支援認定では、従来の有効期間に、12か月までの範囲内で市町村が定める期間を合算できるようになりました。
12か月が一律に追加される取扱いではありません。12か月を上限として、市町村が定めた期間が従来の認定有効期間に加わります。
対象となるのは、この特例を適用しなければ令和8年7月28日から令和9年7月31日までの間に満了する要介護認定・要支援認定です。
ケアマネジャーや介護事業所では、担当利用者について、市町村から示される認定有効期間を確認しておくと安心です。
事業者指定・ケアマネ証などにも特例
令和8年熊本地震は、特定非常災害に指定されています。
これに伴い、介護保険関係の一定の特定権利利益について、延長後の満了日を令和9年1月27日とする措置が告示されました。
介護保険関係では、次の12項目が示されています。
- 指定居宅サービス事業者の指定
- 指定地域密着型サービス事業者の指定
- 指定居宅介護支援事業者の指定
- 指定介護老人福祉施設の指定
- 指定介護予防サービス事業者の指定
- 指定地域密着型介護予防サービス事業者の指定
- 指定介護予防支援事業者の指定
- 介護支援専門員証の交付
- 介護老人保健施設の開設の許可
- 介護医療院の開設の許可
- 第1号事業に係る指定事業者の指定
- 主任介護支援専門員更新研修の修了
事業所や施設の指定・許可については、特定被災区域内に所在する事業所・施設に係るものに限られます。
介護支援専門員証と主任介護支援専門員更新研修についても、居住地や介護支援専門員の登録を受けている都道府県など、告示で対象条件が定められています。
また、今回の特定権利利益は、その存続期間が特定非常災害の発生日である令和8年7月28日以後に満了するものが対象とされています。
満了日の延長と、その後の更新手続き
告示では、①から⑫までの特定権利利益について、更新等の申請があった場合の取扱いも示されています。
更新等の手続きは、延長後の有効期間を前提として行われ、原則として新たな有効期間は令和9年1月28日から起算します。
告示の適用日より前に更新申請を行っており、まだ処分がなされていないものについても同様です。
令和9年1月28日は申請期限を示した日ではありません。延長後の満了日を令和9年1月27日とした場合、その翌日から新たな有効期間を数えるという取扱いです。
指定更新や介護支援専門員関係の手続きを予定している場合は、管轄する都道府県・市町村が示す申請時期や手続方法もあわせて確認しておきましょう。
被災地域の介護事業所・ケアマネジャーが確認したいこと
現地では、次の内容を確認しておくと実務上の混乱を防ぎやすくなります。
- 利用者の認定有効期間
市町村から示される延長後の期間を確認します。 - 事業所・施設の指定や許可
自事業所・施設が告示の対象に該当するか、管轄自治体の案内と照らして確認します。 - 介護支援専門員関係の期限
介護支援専門員証や主任介護支援専門員更新研修について、告示上の対象条件と都道府県からの案内を確認します。
具体的な災害救助法適用市町村については、通知にも内閣府の「災害救助法が適用された市町村一覧」が案内されています。
まとめ
介護保険最新情報Vol.1536では、令和8年熊本地震への対応として、要介護認定・要支援認定の有効期間を最大12か月延長できる特例が示されました。
対象は、災害救助法が適用された市町村の区域内に住所を有する被保険者で、この特例を適用しなければ令和8年7月28日から令和9年7月31日までに認定有効期間が満了する場合です。延長する期間は、12か月までの範囲内で市町村が定めます。
さらに、事業者の指定、施設の開設許可、介護支援専門員証、主任介護支援専門員更新研修の修了など、告示で指定された特定権利利益について、満了日を令和9年1月27日とする措置が講じられています。
被災地域では、利用者の認定有効期間と、事業所・介護支援専門員等に関係する期限をそれぞれ確認し、自治体から示される最新の案内に沿って対応してください。
関連リンク
■介護保険最新情報vol.1536(令和八年熊本地震による災害に対処するための要介護認定 有効期間及び要支援認定有効期間の特例に関する省令等の 施行等について(通知))(令和8年8月17日厚生労働省老健局長通知)
介護キャンパスのトップページはこちら
介護保険最新情報・障害者福祉情報の一覧はこちら