【週刊】介護・福祉 News ダイジェスト|2026年6月6日~6月12日の注目トピックス

【週刊】介護・福祉Newsダイジェスト

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今週の介護・福祉分野では、2027年度介護報酬改定に向けた議論、ケアマネジャー制度の見直しをめぐる国会答弁、訪問介護・通所介護の経営状況、障害福祉分野の虐待防止や支援体制に関する動きがありました。

特に、ケアマネジャー資格の更新制廃止や、住宅型有料老人ホーム等に関わる新たな支援類型は、現在国会で審議されている「社会福祉法等の一部を改正する法律案に関係する内容です。現時点では、すでに運用が始まっている制度ではなく、法案成立後の施行時期、省令、通知、Q&A等を確認する必要があります。

また、基本報酬の引き上げ、退職手当共済の支給要件見直し、障害者雇用代行ビジネスの指針策定などは、関係団体の要望や検討会・分科会での議論段階の情報を含みます。

今週のニュースは、個別の制度改正だけでなく、「介護・福祉サービスを地域でどう継続していくか」という大きな論点として読むことができます。介護職、ケアマネジャー、生活相談員、管理者、法人本部職員の方に向けて、押さえておきたい動きを整理します。

【★注目】ケアマネ更新制廃止後の再研修見直しについて、厚労省が国会答弁で考え方を説明

発信日:2026.06.12

要旨
現在国会で審議中の「社会福祉法等の一部を改正する法律案」に盛り込まれているケアマネジャー資格の更新制廃止をめぐり、厚生労働省は、国会答弁で、法案成立後の運用として現行の「再研修」のあり方を見直す考えを示しました。更新制廃止が実現した場合、資格の失効や期限切れという扱いが見直されることを踏まえ、復職時には制度や報酬の変更点を学ぶ、より簡素な研修の仕組みが検討される可能性があります。ただし、現時点では法案審議中であり、再研修の廃止や新たな研修内容が正式に確定したわけではありません。現在の更新手続きや研修受講については、従来どおり自治体や関係機関の案内を確認する必要があります。

出典:厚生労働省答弁をもとにしたJoint編集部記事/介護ニュースJoint
元記事URLhttps://www.joint-kaigo.com/articles/46756/

【★注目】デイサービス倒産、東京商工リサーチ調査で2026年1月~5月は27件と報告

発信日:2026.06.12

要旨
東京商工リサーチの調査によると、2026年1月から5月までのデイサービス事業者の倒産件数は27件と報告されています。同社の集計では、6月分を含まない段階で、上半期として過去最多の水準に達したとされています。原因別では、売上不振や赤字累積など、業績悪化に関係するケースが多く、職員10人未満の小規模事業者が大半を占めたことも示されています。食費、燃料費、水道光熱費の高騰、他産業の賃上げによる人材流出、各種加算への対応の難しさなどが、通所介護の経営に影響している状況がうかがえます。地域の通いの場をどう維持するかを考えるうえで、管理者や法人本部にとって見逃せない動きです。

出典:東京商工リサーチ調査をもとにしたJoint編集部記事/介護ニュースJoint
元記事URLhttps://www.joint-kaigo.com/articles/46737/

【★注目】介護・障害の基本報酬増を全社協政策委が要望

発信日:2026.06.09

要旨
全国社会福祉協議会政策委員会は、2027年度予算などに関する要望書を厚生労働大臣に提出し、介護や障害福祉の基本報酬をプラス改定することなどを求めました。背景には、物価高騰や賃上げ努力が続く中で、社会福祉法人の経営が悪化しているとの認識があります。記事では、福祉医療機構のデータとして、赤字の社会福祉法人の割合が介護分野42%、障害分野26%、保育分野17%に上ることも紹介されています。これは全社協政策委員会による要望であり、国が基本報酬の引き上げを決定したものではありません。処遇改善だけでは法人全体の収支改善につながりにくいという問題提起として、今後の報酬改定議論を確認したい内容です。

出典:全社協政策委員会の要望行動を伝える福祉新聞編集部記事/福祉新聞
元記事URLhttps://fukushishimbun.com/jinzai/45472

参院審議で、一般の在宅利用者へのケアプラン有料化は想定していないと大臣が説明

発信日:2026.06.11

要旨
介護保険法や社会福祉法などを一括して見直す「社会福祉法等の一部を改正する法律案」をめぐる参議院厚生労働委員会の審議で、ケアプラン有料化に関する政府の考え方が示されました。報道によると、上野厚生労働大臣は、一般的な在宅利用者に対して、居宅介護支援の利用者負担を求めることは予定していないと説明しています。一方で、住宅型有料老人ホームの入居者に特化した新類型「登録施設介護支援」については、原則1割の利用者負担を導入する方向が示されています。現時点では法案段階であり、対象範囲や施行時期、具体的な運用は、法案成立後の省令・通知等で確認する必要があります。「在宅のすべてのケアプランが今すぐ有料化される」と受け止めないことが大切です。

出典:参議院厚生労働委員会での答弁をもとにしたJoint編集部記事/介護ニュースJoint
元記事URLhttps://www.joint-kaigo.com/articles/46729/

27年改定に向け、小多機・看多機・認知症GHの論点を分科会で確認

発信日:2026.06.11

要旨
社会保障審議会介護給付費分科会で、2027年度介護報酬改定に向けた各論として、小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護、認知症対応型共同生活介護が取り上げられました。記事では、3サービスについて、人材確保、利用者確保、医療・看取り対応、地域偏在、加算体系の複雑化などが課題として整理されています。小規模多機能型居宅介護では登録者確保と支援継続、看護小規模多機能型居宅介護では医療ニーズや看取りへの対応、認知症グループホームでは医療連携や地域拠点機能が論点となっています。現時点では分科会での検討段階であり、報酬改定の具体的内容が決まったものではありません。地域密着型サービスの今後を考えるうえで、審議経過を確認したいテーマです。

出典:社会保障審議会介護給付費分科会の議論をもとにしたシルバー産業新聞記事/ケアニュース
元記事URLhttps://www.care-news.jp/news/0nKPa

訪問介護の経営状況について、事業形態ごとの把握を進める考えを厚労相が説明

発信日:2026.06.10

要旨
参議院本会議で、訪問介護の経営状況と2027年度介護報酬改定に向けた対応が取り上げられました。報道によると、上野厚生労働大臣は、事業所の立地や規模、集合住宅に併設されているかどうかといった事業形態などを、今年度に実施する経営実態調査できめ細かく把握すると説明しました。そのうえで、訪問介護のビジネスモデルの違いも考慮しながら、適切な単価設定を検討する考えを示しています。訪問介護は、ホームヘルパー不足や物価高騰の影響を受けやすいサービスです。現時点では調査・検討の段階であり、具体的な単価設定が決まったものではありませんが、平均値だけでは見えにくい事業所間の違いをどう扱うかが注目されます。

出典:参議院本会議での答弁をもとにしたJoint編集部記事/介護ニュースJoint
元記事URLhttps://www.joint-kaigo.com/articles/46702/

自民議連が2027年度介護報酬改定に向け、基本報酬引き上げなどを要請

発信日:2026.06.09

要旨
自民党の「地域の介護と福祉を考える参議院議員の会」が、2027年度介護報酬改定に関する要望書を提出しました。物価や人件費の上昇を踏まえ、事業所・施設の経営改善につながる基本報酬の引き上げを重点にすべきと求めています。あわせて、各種加算についても、要件の簡素化や取得に伴う事務負担に見合った単価設定が必要としています。これは議員連盟による要請であり、国が基本報酬の引き上げや加算見直しを決定したものではありません。加算中心の支援だけで事業継続を支えられるのかという論点として、今後の改定論議での扱いを確認したい内容です。

出典:自民党議連の要望行動を伝えるJoint編集部記事/介護ニュースJoint
元記事URLhttps://www.joint-kaigo.com/articles/46667/

東京都が介護事業所のサービス継続支援事業について事前申請を開始

発信日:2026.06.08

要旨
東京都は、猛暑や線状降水帯などの災害、物価上昇が続く中でも介護サービスを円滑に継続できるよう、都内の介護事業所・施設を対象に「介護事業所等に対するサービス継続支援事業」の事前申請受付を開始しました。受付期間は2026年9月30日までとされています。基本メニューでは、ガソリン代などの移動経費、ネッククーラーや業務用スポットエアコンなどの猛暑対策用品、雪害・防寒対策用品、飲料水・食料品などの備蓄物資、ポータブル発電機、蓄電池、簡易トイレなどが対象として紹介されています。また、東京都独自の上乗せ支援となる加算メニューも設けられています。ただし、業務継続計画(BCP)を策定していない事業所は加算メニューの補助対象外とされているため、該当する都内事業所は事業要綱を確認しておきたい支援策です。

出典:東京都福祉局の支援事業をもとにしたシルバー産業新聞記事/ケアニュース
元記事URLhttps://www.care-news.jp/news/H81Jk

2026年度介護テクノロジー関連補助事業、都道府県ごとの実施状況が更新

発信日:2026.06.08更新

要旨
2026年度の介護テクノロジー関連補助事業について、都道府県ごとの実施状況が更新されています。記事では、厚生労働省から都道府県に実施要綱が発出され、各都道府県が要綱やルールを定めたうえで、申請募集を順次開始していることが整理されています。2026年度補助金では、公費補助率の引き上げ、見守り機器・インカム・介護ソフトの重点導入、地域単位のモデル事業、ケアプランデータ連携のモデル地域づくりなどが特徴として紹介されています。対象機器には、見守り機器、介護記録ソフト、インカム、移乗支援、入浴支援などが含まれます。ただし、補助対象、補助率、申請期間、必要書類は都道府県ごとに異なります。導入を検討する事業所は、所在地の募集要項を個別に確認することが欠かせません。

出典:都道府県別の介護テクノロジー補助金情報を整理したシルバー産業新聞記事/ケアニュース
元記事URLhttps://www.care-news.jp/useful/uSDgF

利用者死亡の障害者支援施設、虐待認定を受け行政処分と報道

発信日:2026.06.10

要旨
高知県は、四万十市の社会福祉法人一条協会が運営する障害者支援施設「レジデンスわかふじ」について、障害者総合支援法に基づき、施設入所支援の指定の一部効力停止処分を行ったと発表しました。処分内容は、新規利用者の受け入れ停止3カ月で、期間は2026年6月1日から8月31日までと報じられています。県によると、同施設では利用者に対し、シャワー室で裸の状態のまま食事を提供したほか、シャワー浴の際に必要な見守り支援を行わず、長時間放置して利用者を死亡させたとされています。県は、これらの行為を障害者総合支援法上の人格尊重義務違反に当たると判断しました。障害福祉分野の事案ですが、食事、入浴、見守り、記録、職員間共有は高齢者介護にも共通する支援場面です。虐待防止研修や不適切支援の予防を見直すうえで、重く受け止めたい情報です。

出典:高知県の行政処分を伝える福祉新聞編集部記事/福祉新聞
元記事URLhttps://fukushishimbun.com/series06/45482

明星大が強度行動障害支援者養成研修を開始、福祉法人とも連携

発信日:2026.06.10

要旨
東京都日野市の明星大学が、2026年から強度行動障害支援者養成研修を開始したことが紹介されています。記事によると、大学が同研修を実施するのは初めてで、社会福祉法人と連携し、理論と実践を融合した研修を年2回ペースで開催する見込みです。同研修は国のカリキュラムに基づき、都道府県が事業者を指定して実施するもので、強度行動障害のある人を受け入れる障害者支援施設やグループホームの職員が対象とされています。講義や演習では、アセスメントに基づく支援、環境要因の調整、支援計画の作成などを学びます。障害者支援施設、グループホーム、放課後等デイサービスなどで、支援の質と人材育成を考えるうえで参考になる取り組みです。

出典:明星大学の強度行動障害支援者養成研修を伝える福祉新聞編集部記事/福祉新聞
元記事URLhttps://fukushishimbun.com/series06/45479

障害者雇用代行ビジネスをめぐり、厚労省分科会で団体ヒアリング

発信日:2026.06.08

要旨
厚生労働省の労働政策審議会障害者雇用分科会で、障害者雇用の質や障害者雇用ビジネスに関する団体ヒアリングが行われました。記事では、利用企業に農園などを貸し、働く障害者も紹介して雇用を事実上代行するビジネスについて、指針策定をめぐる賛否が整理されています。雇用ビジネスの業界団体は、労務管理などの責任が利用企業にあることを前提に、協働関係を整理することが重要だとして指針創設に賛同しました。一方、障害者就業・生活支援センターなどでつくる団体は、障害者雇用の質に関する指針を確固たるものとして整備すべきだと主張しています。現時点では検討段階であり、指針の内容や時期が確定したものではありません。障害者雇用を法定雇用率だけでなく、本人の働き方や支援の質から考える論点として確認しておきたいテーマです。

出典:厚生労働省分科会の団体ヒアリングを伝える福祉新聞編集部記事/福祉新聞
元記事URLhttps://fukushishimbun.com/series06/45469

福祉職員退職手当共済、支給要件見直しを求める提案が検討会で示される

発信日:2026.06.06

要旨
厚生労働省の「社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会」で、関係団体へのヒアリングが行われました。報道によると、制度の安定運営に向けて、現在は勤続1年以上となっている退職手当の支給要件を5年以上などへ見直すよう求める声が上がっています。記事では、退職手当共済制度について、社会福祉法人の約8割が契約し、加入職員は88万人に上ること、2026年度の掛け金は職員1人当たり14万8500円であることも紹介されています。支払準備金の減少や掛け金負担のあり方が論点となる中、全国社会福祉法人経営者協議会や全国老人福祉施設協議会、日本保育協会などから、それぞれ意見や提案が示されました。現時点では検討会での意見・提案の段階であり、制度変更が決定したものではありません。社会福祉法人の人事・労務、職員定着、退職金制度に関わる動きとして、今後の議論を確認したい内容です。

出典:厚生労働省検討会の議論を伝える福祉新聞編集部記事/福祉新聞
元記事URLhttps://fukushishimbun.com/fukushiippan/45457

☆今週の注目記事を梅沢が読む!

今週、私が特に注目したのは、デイサービスの倒産件数に関する記事です。介護現場では、人材不足や物価高騰が日々の運営を圧迫していますが、その影響は特に小規模事業者に強く出ています。

同じ週に、介護報酬改定をめぐって「基本報酬の引き上げ」を求める動きも複数出ています。これは単なる報酬増の要望ではなく、地域でサービスを続けられるかどうかという切実な問題です。

一方で、ケアマネ制度や登録施設介護支援のように、まだ法案段階・検討段階の情報も含まれています。現場では、ニュースの見出しだけで判断せず、「いつから」「誰が対象か」「すでに決まったことか」を確認することが大切です。

基本報酬、補助金、テクノロジー、人材育成、虐待防止をどう組み合わせるか。2027年度改定に向けて、介護・福祉事業所の「持続力・継続力」をどのようにして得ていくのかが問われています

この記事について

編集・解説:梅沢佳裕(ベラガイア17人材開発総合研究所 代表/最新福祉情報 Blog「介護キャンパス」主宰)

介護・福祉分野の制度動向、現場実務、研修企画に関する情報を継続的に発信しています。本記事では、各媒体で公表されたニュース・記事をもとに、介護・福祉現場に関わる動きを横断的に整理し、要点がつかみやすい形で解説しています。

参考・出典

・介護ニュースJoint
https://www.joint-kaigo.com/

・福祉新聞
https://fukushishimbun.com/

・シルバー産業新聞/ケアニュース
https://www.care-news.jp/news

・厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/

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梅沢 佳裕

ベラガイア17 人材開発総合研究所 代表
最新福祉情報サイト【介護キャンパス】主宰
梅沢 佳裕

社会福祉士・介護支援専門員・アンガーマネジメントファシリテーター他。
東京都を拠点に、介護・福祉事業所の人材育成、管理職研修、法定研修、制度改正対応、BCP、カスタマーハラスメント対策などをテーマに、研修講師・コンサルティング・執筆活動を行っています。

最新福祉情報サイト【介護キャンパス】では、介護保険制度、介護報酬改定、虐待防止、身体拘束廃止、介護記録、ケアマネジメント、人材育成など、介護・福祉現場に必要な情報を実務者目線で発信しています。
公的資料や最新通知を確認しながら、制度と現場実践をつなぐ分かりやすい解説を心がけています。

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