【週刊】介護・福祉 News ダイジェスト|2026年8月22日~8月28日の注目トピックス

■最新福祉情報サイト【介護キャンパス】

今週の介護・福祉分野では、2027年度(令和9年度)介護報酬改定と障害福祉報酬改定に向けた議論が進みました。

8月28日の社会保障審議会・介護給付費分科会では、介護人材の処遇改善、生産性向上、高齢者虐待防止と安全管理、災害時の業務継続、ハラスメント対策が議題となりました。これらには、現行制度ですでに運営基準上の対応が求められている事項も含まれています。今回の会議は、新たな義務化を決めたものではなく、現在の運用状況や課題を踏まえ、次期改定での見直しを検討する段階です。

障害福祉分野でも、持続可能なサービス提供体制、地域生活の支援、サービスの質、人口減少への対応など、2027年度報酬改定に向けた主な論点案が示されました。

このほか、ケアプランデータ連携システムの移行、介護保険の費用額、介護現場の「シャドウワーク」、外国人介護人材の受け入れ状況など、8月22日から28日までの動きを紹介します。

【★注目】2027年度介護報酬改定へ 処遇改善・生産性向上や現行制度の課題を議論

発信日:2026.08.28

要旨
厚生労働省は8月28日、第263回社会保障審議会・介護給付費分科会を開き、2027年度(令和9年度)介護報酬改定に向けた議論を進めました

今回の議題は、介護人材の確保に向けた処遇改善、生産性向上、高齢者虐待防止と安全性確保・リスクマネジメント、災害時の業務継続、ハラスメント対策です。

高齢者虐待防止やBCPなど、現行制度ですでに対応が求められている項目も含まれています。今回の議論は、これらを2027年度から初めて義務化するという内容ではありません。

8月28日時点では、具体的な報酬単位、加算・減算、算定要件などは決まっておらず、今後、現行制度の運用状況や課題を踏まえた検討が進められます。

出典:厚生労働省「第263回社会保障審議会介護給付費分科会」

元記事URLhttps://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75439.html

【★注目】2027年度障害福祉報酬改定 4つの主な論点案を提示

発信日:2026.08.27

要旨
厚生労働省・こども家庭庁は8月27日、第62回障害福祉報酬改定検討チームで、2027年度(令和9年度)障害福祉報酬改定に向けた主な論点案を示しました

論点案は、「持続可能なサービス提供体制の確保」「希望する地域等での生活の支援や多様なニーズへの対応」「サービスの質の確保・向上と制度の持続可能性の確保」「地域差や人口減少への対応等」の4項目です。

具体的な検討事項には、物価変動への対応、他職種と遜色のない処遇改善、生産性向上、サービスの質を確保するための報酬や運営基準のあり方などが挙げられています。現時点では論点案の段階で、基本報酬や加算・減算、算定要件は決まっていません。

出典:厚生労働省・こども家庭庁「第62回障害福祉報酬改定検討チーム」/介護ニュースJoint

元記事URLhttps://www.joint-kaigo.com/articles/48292/

【★注目】ケアプランデータ連携システム、2027年1月の移行予定に向け説明会

発信日:2026.08.26

要旨
厚生労働省は8月26日、ケアプランデータ連携システムの移行に関する介護事業所等向け説明会を開催しました

現在のシステムは、2027年1月を予定して「介護保険資格確認等WEBサービス(介護WEBサービス)」へ移行します。具体的な移行日は今後改めて周知される予定です。

移行後は、介護WEBサービスの一機能としてケアプランデータの送受信が可能になります。厚生労働省は、介護WEBサービスの利用にあたり、介護事業所等へ利用料などの直接費用は求めないとしています。現在利用中の事業所、新たに利用する事業所とも、移行後も利用する場合は事前の利用登録など必要な準備があります。

出典:厚生労働省・介護保険最新情報Vol.1529、8月26日介護事業所等向け説明会/介護ニュースJoint

元記事URLhttps://www.joint-kaigo.com/articles/48273/

介護保険の保険給付費用額(利用者負担含む)、初めて12兆円を超える

発信日:2026.08.27

要旨
厚生労働省が公表した「令和6年度介護保険事業状況報告(年報)」によると、2024年度(令和6年度)の保険給付(介護給付・予防給付)の費用額は12兆952億円となり、前年度から3,766億円、3.2%増加しました

この費用額には利用者負担分が含まれます。利用者負担分を除いた給付費は11兆1,826億円で、前年度から3,564億円、3.3%増となっています。

2024年度末の要介護・要支援認定者は721万人で、前年度から12万人増加しました。介護保険の規模を見る際には、「費用額」と「給付費」を分けて確認することがポイントです。厚労省の年報は、保険者から報告された数値を全国集計したものです。

出典:厚生労働省「令和6年度介護保険事業状況報告(年報)」をもとにしたJoint編集部記事/介護ニュースJoint

元記事URLhttps://www.joint-kaigo.com/articles/48286/

介護の「シャドウワーク」、NCCU調査で31.2%が「ある」と回答

発信日:2026.08.26

要旨
日本介護クラフトユニオン(NCCU)が組合員を対象に行った「2026年度就業意識実態調査」では、月給制で働く介護従事者の31.2%が「シャドウワークがある」と回答したことが報じられました

NCCUは今回の調査で、シャドウワークを「制度範囲外業務」として扱っています。介護保険制度や契約の枠組みだけでは対応しきれない支援が、現場でどの程度生じているのかを調べたものです。

職種別ではケアマネジャーの割合が高い結果となっています。なお、これはNCCUの組合員を対象とした調査で、介護従事者全体を示す統計ではありません。業務範囲や職員の負担を職場で確認する際の参考になる調査です。

出典:日本介護クラフトユニオン(NCCU)「2026年度就業意識実態調査」/介護ニュースJoint

元記事URLhttps://www.joint-kaigo.com/articles/48250/

外国人介護人材を受け入れる事業所・施設は18.6% 前年度から増加

発信日:2026.08.24

要旨
介護労働安定センターの令和7年度(2025年度)介護労働実態調査について、外国人材を受け入れている介護事業所・施設は18.6%となり、前年度から2.8ポイント増加したことが報じられました

受け入れ実績がある事業所のうち「積極的に拡大したい」と回答した割合は26.4%。外国人材を受け入れていない事業所では、「今後も受け入れようとは思わない」が61.9%でした。

受け入れ時の課題では「意思疎通の難しさ」が49.1%で最も多く、採用人数の確保とあわせて、受け入れ後の教育や職場内の支援体制も考えていく必要があることがうかがえます。

出典:介護労働安定センター「令和7年度介護労働実態調査」をもとにしたJoint編集部記事/介護ニュースJoint

元記事URLhttps://www.joint-kaigo.com/articles/48212/

☆今週の注目記事を梅沢が読む!

2027年度の介護報酬改定では、これまで事業所に求めてきた取組を、今後どのように評価していくのかにも注目しています。

虐待防止を例にすると、研修を実施した、委員会を開催した、指針を作成したという事実だけで、虐待を防げるわけではありません。厚生労働省の令和6年度調査では、養介護施設従事者等による虐待の発生要因として、「職員の虐待や権利擁護、身体拘束に関する知識・意識の不足」が75.9%に上っています。

ここから見えてくるのは、研修の回数よりも、そこで学んだことが日々の支援にどうつながっているかという課題です。

利用者への強い言葉や不適切な関わりに職員自身が気づけるか。気になる場面を職員同士で指摘し合えるか。管理者が現場の小さな変化を拾い上げ、改善につなげられるか。研修や委員会の成果は、こうした日常の行動に表れて初めて意味を持ちます。

BCPやハラスメント対策、生産性向上についても同じです。書類や実施回数を増やすだけでは、現場は変わりません。

次期改定では、形式的な実施確認にとどまらず、現場に紐づいた取組をどう評価していくのか 私はそこを注視していきたいと思います。

この記事について

本記事は、介護・福祉分野の各報道機関、業界紙、公的機関が公表した情報をもとに、内容を要約・整理したダイジェスト記事です。各記事の詳細は、掲載している出典・元記事URLからご確認ください。

編集・解説:梅沢佳裕(ベラガイア17 人材開発総合研究所 代表/最新福祉情報Blog「介護キャンパス」主宰)

介護・福祉分野の制度動向、現場実務、研修企画に関する情報を継続的に発信しています。本記事では、各媒体で公表されたニュース・記事をもとに、介護・福祉現場に関わる動きを横断的に整理し、要点がつかみやすい形で解説しています。

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梅沢 佳裕

ベラガイア17 人材開発総合研究所 代表
最新福祉情報サイト【介護キャンパス】主宰
梅沢 佳裕

社会福祉士・介護支援専門員・アンガーマネジメントファシリテーター他。
東京都を拠点に、介護・福祉事業所の人材育成、管理職研修、法定研修、制度改正対応、BCP、カスタマーハラスメント対策などをテーマに、研修講師・コンサルティング・執筆活動を行っています。

最新福祉情報サイト【介護キャンパス】では、介護保険制度、介護報酬改定、虐待防止、身体拘束廃止、介護記録、ケアマネジメント、人材育成など、介護・福祉現場に必要な情報を実務者目線で発信しています。
公的資料や最新通知を確認しながら、制度と現場実践をつなぐ分かりやすい解説を心がけています。

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