【アンガーマネジメント】第8回:怒りとストレスの関係を知る

2.アンガーマネジメント

介護や看護の現場で起こる“怒り”は、
突然の爆発ではなく、日々のストレス蓄積によって
少しずつ燃料がたまっていく現象です。

今回は、ストレスが怒りを増幅させるメカニズムと、
睡眠・栄養・運動が感情コントロールに及ぼす影響、
そして「疲れやすい人が怒りやすい理由」を解説します。

今日からできるストレス軽減の習慣も紹介します。


1.ストレスが怒りを増幅させる“仕組み”

怒りは性格ではなく、状態の反応です。
ストレスを受けると交感神経が優位になり、
呼吸が浅く、心拍が上がり、筋肉がこわばる――
いわゆる「戦う・逃げる」モードに。

この状態では注意の幅が狭まり、
白黒思考(極端な判断)になりやすく、
相手の言葉の“トゲ”にばかり反応してしまいます。

つまり、
「疲労」→「集中低下」→「誤解」→「苛立ち」→「怒り」
という流れを、どこで遮るかが鍵です。


「疲れやすい人」が怒りやすい理由

  • 脳のエネルギー不足
     → 睡眠や栄養不足で“理性の司令塔”が働きにくくなり、
      衝動のブレーキが効きづらくなる。
  • 慢性疲労による不調
     → 肩こり・頭痛などの不快感が続くと、
      小さな刺激にも過敏に反応。
  • 回復機会の欠如
     → 休憩が短い、趣味の時間がないなど、
      疲労を翌日に持ち越す構造が怒りを呼ぶ。

2.生活習慣で“怒りの燃料”を減らす

💤 睡眠:90分ブロックで「最低限の回復」を確保

理想は7時間前後ですが、交代制勤務では難しい日も。
90分×2〜3ブロック(3〜4.5時間)+昼仮眠20分を目安に。
スマホは就寝30分前にオフ、入浴は寝る90分前が◎。


🍽 栄養:血糖の乱高下を防ぐ

空腹→甘い物→眠気の繰り返しは怒りの燃料。

  • 朝は「タンパク質+固形物」
  • 間食はナッツ・カカオ70%チョコなど少量
  • 水分は1.5〜2Lをこまめに

血糖の波が小さいほど、集中力と気分が安定します。


🏃‍♀️運動:1分×3セットのマイクロ運動

1分間の肩甲骨回し、
1分間のふくらはぎポンプ、
1分間のゆっくりスクワット。
合計3分でOK。
交感神経をリセットし、心身の緊張をほどきます。


🏠 退勤後のリセット儀式

  • 制服を脱ぐ瞬間に「仕事終了」を宣言
  • 帰路プレイリストで気分を切り替え
  • ぬるめの入浴で副交感神経をオン
  • 「できたこと」「感謝」「明日1つ」を3行日記に

思考の反芻(はんすう)を止め、心の出口を作ります。


💡 現場でできる60秒プロトコル

  1. 足裏を踏みしめ「今ここ」に戻る
  2. 4–4–6呼吸×3回(吸4・止4・吐6)
  3. セルフトーク:「私は落ち着きを選べる」

たった1分で、自律神経が整い、
反応より「選択」を選べる心の余裕が戻ります。


小まとめ:怒りの前工程を整える

  • ストレスは怒りの燃料。生活習慣が土台。
  • 「疲れやすい→怒りやすい」は自然な反応。
  • 60秒リセット+退勤後ルーティンで反芻を止める。

アンガーマネジメントは我慢ではなく、
怒りが生まれにくい体と心を整える設計です。

(筆:ベラガイア17人材開発総合研究所 代表 梅沢佳裕

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