皆さま、こんにちは。ベラガイア17の梅沢佳裕です。
2025年8月6日(水)、板橋区社会福祉協議会様にて「感情に飲まれず関係をつなぐ相談対応―怒り・不安への“冷静で丁寧”な向き合い方」をテーマにした研修の講師を務めさせていただきました。今回の集合研修は、介護認定調査関係、福祉資金関係、障害福祉サービス関係、権利擁護関係、就労支援関係など、様々な相談業務に携わる職員の皆さまを対象に実施されました。
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1.研修概要
■テーマ:感情に飲まれず関係をつなぐ相談対応―怒り・不安への“冷静で丁寧”な向き合い方
■開催日時:2025年8月6日(水)17:30~19:00(集合研修)
■研修場所:板橋区社会福祉協議会
【研修プログラム】
*講義①感情との向き合い方
*ワーク①感情に影響された対応を振り返る
*講義②実践スキルとセルフフォロー
*ワーク②ロールプレイ+クールダウンワーク
―対応スキルの実践と感情の整理
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2.研修の様子
本研修は、支援者自身の「感情との向き合い方」に焦点を当てたもので、現場でよくある怒り、不安、焦りといった感情が、どのように対応に影響を与えるかを掘り下げつつ、冷静さを保ちつつ関係をつなぐためのスキルやセルフケアの方法をお伝えしました。
前半の講義①では、「感情には一次感情の下にもう一つ二次感情があること」「大切なのは自身の感情に揺れに気づき客観視できること」という視点から、感情の構造や相手の批判や否定などの感情に過敏に反応しないための方法について解説しました。続くワーク①では、参加者が過去の自分の対応を振り返り、「感情に引っ張られた対応」や「うまく切り替えられた対応」を思い出し、ワークで共有し合いました。参加者の皆さんが真剣な表情でディスカッションされている姿が印象的でした。
後半の講義②では、相談者との信頼関係をつくるペーシング(話し方や姿勢・表情)について、また言葉選びによってお相手が受け取る印象が変わる、などの内容についてお伝えいたしました。
そしてワーク②では、グループでのロールプレイを通して「冷静に伝える」「相手の言葉にのまれず、主張と感情を切り分けて受け止める」といった対応に取り組んで頂きました。このワークで最も大切にしているのは、対応が上手くいったか否かではなく、対応を通して自身がどのような感情を頂いたか、またその感情の揺れを自身のセンサーでしっかりと確認できることです。
参加者の皆さまからは、「自分の感情に対する理解が深まった」「ロールプレイで相談者役を実際にやってみて、相談者の内面に改めて気づかされた」といった感想が寄せられました。
限られた時間ではありましたが、日々の相談支援の中で、冷静さと温かさの両立を目指す視点を共有できたことは大きな一歩だったと感じています。ご参加くださった皆さま、研修をご準備いただいたご担当者様に、心より御礼申し上げます。