10月10日から16日は、介護事業者の経営情報を報告するシステムの再開日と報告期限が示されました。また、2027年度介護報酬改定に向け、デイサービスの入浴介助やショートステイの長期利用について具体的な案が出ています。
このほか、介護・障害福祉事業所の職員が育児・介護と仕事を両立するための支援、福祉用具の通信機能、訪問介護の基本報酬をめぐる動きを紹介します。
【★注目】介護事業者の経営情報データベース、10月26日に報告受付を再開へ
発信日:2026.10.15
要旨
厚生労働省は「介護保険最新情報Vol.1546」で、介護サービス事業者経営情報データベースシステムの報告受付を10月26日から再開すると通知しました。2025年3月~2026年2月の決算分は2026年12月31日、2026年3月~12月の決算分は2027年3月31日が報告期限です。2027年1月以降の決算分は、会計年度終了後3か月以内です。サービスごとの延べ床面積など、報告項目も追加されました。保有する事業所・施設の全てが当該会計年度に受け取った介護サービスの対価100万円以下など、報告対象外となる場合もあります。事業者は対象サービスと自法人の決算期を確認してください。
出典:厚生労働省「介護保険最新情報Vol.1546」(岡山県掲載の原通知)
元記事URL:https://www.pref.okayama.jp/uploaded/attachment/423160.pdf
【★注目】デイサービスの入浴介助加算、単価と算定方法の見直し案
発信日:2026.10.14
要旨
厚生労働省は第270回介護給付費分科会で、通所介護などの入浴介助加算を見直す案を示しました。水道光熱費の上昇や人材確保を踏まえ、加算の単価設定を検討します。入浴介助加算(Ⅱ)では、医師等の指示の下で介護職員が利用者宅を訪ね、情報通信機器を使って浴室環境を把握する方法を、医師等の訪問が困難な場合以外にも認める案です。入浴サービスを提供する事業者がない中山間地域等では、条件を設けて入浴を目的とした短時間の通所利用を例外的に認める案も出ています。単価や要件が決まった段階ではありません。
出典:厚生労働省「第270回社会保障審議会介護給付費分科会」資料1、14~15ページ
元記事URL:https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001759344.pdf
【★注目】ショートステイの長期利用、31日目以降の評価見直しを提案
発信日:2026.10.14
要旨
同じ分科会で厚生労働省は、短期入所生活介護の長期利用に関する報酬の見直し案を提示しました。現行では連続利用の31日目から長期利用減算、61日目から長期利用の適正化に係る取扱いが適用されます。今回の案は、31日目以降の報酬を61日目以降と同程度の介護福祉施設サービス費にするものです。一方、積雪期や農繁期など、地域の事情により在宅生活の継続に必要な中長期の利用については、減算を適用しない仕組みも検討します。いずれも2027年度改定に向けた案で、対象地域や算定方法は決まっていません。
出典:厚生労働省「第270回社会保障審議会介護給付費分科会」資料4、13ページ
元記事URL:https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001758862.pdf
東京都、介護・障害福祉事業所の育児・介護休業を支える補助金の申請受付を開始

発信日:2026.10.16
要旨
東京都は、介護・障害福祉サービス事業所の職員が育児や家族の介護と仕事を両立できるよう、新たな補助金の申請受付を始めました。対象は都内の対象事業所を運営する中小法人で、直接支援や相談支援などを担う職員が育業・介護休業等を取得する際の代替職員の人件費や、業務を代わる職員への手当などを支援します。国の両立支援等助成金の支給額を差し引いて補助額を算定する仕組みです。申請受付は2027年2月15日までで、2026年4月1日にさかのぼって補助対象とされます。東京都内の事業者は対象条件を確認できます。
出典:東京都福祉局、2026年10月16日報道発表
元記事URL:https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/ja/information/press/2026/10/101601
福祉用具の通信機能、給付対象を5区分に絞る方針
発信日:2026.10.14
要旨
シルバー産業新聞は、福祉用具貸与における通信機能の取扱いについて、厚生労働省担当者の説明を10月14日に報じました。使用状況や異常・故障、修理交換の目安を通知する機能について、対象を①自走用標準型車いすのうち自走用パワーアシスト形、②普通型電動車いす、③車いす付属品のうち電動補助装置、④特殊寝台、⑤認知症老人徘徊感知機器の5区分に限定する方針です。説明は10月7日のセミナーで行われました。現時点では報道された方針であり、正式な給付の取扱いや適用時期は、今後の通知などで確認が必要です。
出典:厚生労働省担当者の説明を伝えるシルバー産業新聞/ケアニュース
元記事URL:https://www.care-news.jp/news/T7nEf
訪問介護の基本報酬、在宅介護5団体が引き上げを厚労省に要請
発信日:2026.10.15
要旨
在宅介護に関わる5団体が、2027年度介護報酬改定に向けた要望書を厚生労働省に提出したと、介護ニュースJointが報じました。団体は、2024年度改定前の水準に戻したうえで、物価や人件費の上昇も踏まえた訪問介護の基本報酬の引き上げを求めています。また、報酬を検討する際の経営実態調査について、平均利益率だけで判断せず、地域や事業所規模、事業形態の違いを詳しく分析するよう訴えました。これは関係団体からの要望であり、基本報酬の引き上げが決まったわけではありません。今後の分科会での扱いが焦点です。
出典:在宅介護関係5団体の要望書提出を伝える介護ニュースJoint編集部記事/介護ニュースJoint
元記事URL:https://www.joint-kaigo.com/articles/49535/
☆今週の注目記事を梅沢が読む!
今週、私が特に注目したのは、介護事業者の経営情報データベースの報告受付再開です。2027年度の介護報酬改定では、入浴にかかる費用やショートステイの長期利用など、サービスごとの実態を踏まえた議論が進んでいます。事業者から集める経営情報を、そこでどう読み取るかが気になります。
例えば、同じ利益率の事業所でも、地域の賃金水準や利用者数、送迎にかかる時間は異なります。数字を平均しただけで捉えようとしてしまうと、必要なサービスを続けるために各事業所が抱える負担は見えにくくなります。訪問介護の関係団体が、地域や事業所規模の違いを踏まえた分析を求めたことも、この点と重なります。
まず事業者側は、自法人の報告対象と期限を確認し、正確に報告することが必要です。その先で国が情報をどの単位で分析し、報酬改定の議論にどう生かすのか。私は、地域や事業所の違いが報酬の議論にどう反映されるか、引き続き見ていきたいと思います。
この記事について
本記事は、介護・福祉分野の各報道機関、業界紙、公的機関が公表した情報をもとに、内容を要約・整理したダイジェスト記事です。各記事の詳細は、掲載している出典・元記事をご確認ください。
編集・解説:梅沢佳裕
ベラガイア17 人材開発総合研究所 代表/最新福祉情報サイト「介護キャンパス」主宰
介護・福祉分野の制度動向、現場実務、研修企画に関する情報を継続的に発信しています。本記事では、各媒体で公表されたニュース・記事をもとに、介護・福祉現場に関わる動きを横断的に整理し、要点がつかみやすい形で解説しています。
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