皆さま、こんにちは。ベラガイア17の梅沢佳裕です。
このたび、社会福祉法人まりも会・特別養護老人ホームまりも園様にて「介護記録の場面別ポイントと文例チェック」をテーマに研修の講師を務めさせていただきました。
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1.研修概要
■テーマ:介護記録の場面別ポイントと文例チェック
■開催日時:2025年8月22日(金)18:00~19:30
■研修場所:社会福祉法人まりも会 特別養護老人ホームまりも園
【研修プログラム】
*講義①観察視点と介護記録
記録ための観察ポイント/ICFの視点
*講義②場面別文例のポイント~三大介護の記録
食事/入浴/排泄
*ワーク①~食事場面の記録
*講義③場面別文例のポイント~認知症ケアの記録
見当識障害/幻覚・幻聴/一人での外出(徘徊)/暴力的行為/不潔行為
*ワーク②~認知症ケアの記録
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2.研修の様子
本研修の目的は、介護記録を単なる日誌や業務報告として残すのではなく、「誰が見ても伝わる公的文書」として正確かつ具体的に記録できる力を養うことにあります。特に、観察力の向上と場面ごとの記録の質を高めることに重点を置き、講義とワークを組み合わせた実践的なプログラムとしました。
まず講義①「観察視点と介護記録」では、利用者の様子をICF(国際生活機能分類)の視点で全人的に把握する重要性を解説しました。表情・言葉・動作など、日常の小さな変化を的確に観察し、それを具体的に文章化することの大切さを強調しました。
続く講義②「場面別文例のポイント~三大介護の記録」では、食事・入浴・排泄の場面を取り上げました。単に「食べた・残した」と書くのではなく、「どの食材をどのくらい残したか」「どのような表情・発言があったか」といった細やかな描写を盛り込むことで、その後のケアにつながる情報となることを確認しました。
ワーク①(食事場面の記録)では、実際の文例を読み取りながら「不適切な記録」と「望ましい記録」を比較しました。参加者は「曖昧な言葉が多く伝わりにくい記録」と「事実が具体的に書かれた記録」の違いを実感し、「自分の記録の癖に気づけた」といった声が多く聞かれました。
さらに講義③「場面別文例のポイント~認知症ケアの記録」では、徘徊や幻覚・幻聴、暴力的行為など記録の表現が難しい行動への対応をどのように正しく書くかを学びました。「徘徊」との書き方は、本人・家族の自尊心を著しく気づ付けてしまうほか、レッテル貼りになってしまうなど使用には竜が必要なこと、「暴れた」「不穏」といった曖昧かつ主観的な言葉ではなく、事実に基づいた行動と介護職員の対応を記録することが重要であることを確認しました。
ワーク②(認知症ケアの記録)では、少し終了時間が迫ってしまい短時間での解説とまなってしまいましたが、不適切な記録例をもとに改善案を検討し、グループで意見交換を行いました。参加者からは「つい主観的な表現を使ってしまうが、修正すると読み手に伝わりやすくなることを実感した」との感想が寄せられ、記録の質を高める具体的なスキルを身につけていただけたようです。
全体を通じて、参加者の皆さまは「介護記録は未来のケアを支える大切な資源である」という意識を強く持たれていました。今回の研修が、現場での記録の精度を高め、より良いケアの実現に結びつくことを願っています。
ありがとうございました。
~研修にご参加くださった皆さまへ~
【ワーク①】食事場面の記録―解説
①食事前後の様子はどうか
・「いいにおい。おいしそう」と話し、食卓を楽しみにしている。
②食欲はあるか
・主食(ごはん)2/3、副食(焼き魚)とみそ汁を全量摂取した。
・好きなシチューを半量残しているので、「食欲がありませんか」と声か
けをする。
③食事中の様子はどうか
・同じテーブルの利用者とニュースの話題で談笑しながら食べていた。
・手前にある同じ粥のみを食べるので、配置を移動した。
④食事の形態は適切か
・先週から、刻み食を開始する。
・この頃ムセ込みがひどいので、味噌汁にとろみをつけた。
⑤スタッフの介助は適切か
・ご自分で食事を始めるが、途中で手が止まるたったため、声かけし介助
を行う。
⑥そしゃく・嚥下に問題はないか
・むせることなく食べた。
・何度かムセ込みがあり、スタッフがタッピングを行なった。
・昨日よりもうまく嚥下できていた。
・嚥下がうまくできず、口腔内に多量の残渣を確認する。
【ワーク②】認知症ケアの記録―解説
①表情や様子はどうか
・落ち着かない様子だ。
・ブツブツと何かつぶやいている。
②認識の障害はあるか
・つじつまの合わないことを話すことがある。
③行動障害はあるか
・ひとりで外出することがある。
・眉間にしわをよせて大きな声を出した。
④身体状態・精神状態はどうか
・歩調はしっかりしている。
・精神的に不安な様子。
⑤幻覚・幻聴・妄想はあるか
・「そこに侍が二人立っているから追い払ってくれ」と話す。
⑥どのように対応したか
・ひとり外出したので、後ろから付添い見守った。
・利用者のペースに合わせて一緒に歩いた。
以上、ご参加くださいまして、ありがとうございました!